ホーム > 塾長・後藤卓也のつぶやき > 努力の先に「実り」訪れる

ここから本文です。

努力の先に「実り」訪れる

1カ月に及ぶ夏期講習が終わった。講習と合宿を合わせれば、小学6年生の授業時間は軽く200時間を超える。
「これだけ勉強すれば、苦手分野もばっちり!」と太鼓判を押したいところだが、ホンネをいえば消化不良と不完全燃焼。
30年以上同じことを繰り返していて、「今年はうまくやり遂げた」と思ったことなど一度もない。
そもそも200時間が長いという見積もりからして間違いだ。4教科で割ればたかだか各教科50時間。
理科だけで20単元あるから、「電気と電磁気」で2時間、「人体」で2時間……と考えると、終わるはずがない。
でも親は焦る。こんなはずじゃなかったと、間違えた問題全部を復習させようとする。
ところがそんな余裕はないから、結局、子供たちのノートは解説の丸写しばかりだ。
「こんなに頑張りました」と自慢げにノートを提出する子に、私は「ノートじゃなくて頭の中を整理しようよ」と声をかける。
100点中30点の子には「どの問題ができていたら50点に届くか」を振り返らせる。
50点の子には75点を目指した復習をさせる。性急に100点を目指しても焦りが増すだけ。
「夏にどこまで到達できたか」を確認した上で、残り5カ月、「あとどれだけ積み上げれば志望校に届くのか」を考えればいい。
もし子供自身が消化不良や不完全燃焼の自覚をもっているとしたら、それはむしろ夏の成長の証なのだ。
昨年の夏、卒業以来初めて高校の同窓会に出席したときのこと。
幼稚園からずっと一緒だった旧友と40年ぶりの近況報告や仕事の話をしていたら、「そういえば『夏休みの頑張りは秋頃に実る』って、中学時代に先生が言ってたね」と言う。
45年前のことをよく覚えているものだと感心すると同時に、先人たちも同じことを話していたのだなと、ちょっぴり感動した。
誰にでも必ず「実り」の季節が訪れる。そこまでじっくり熟成させるのが私たちの課題なのだ。